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乾癬性関節炎

[2023.05.31]

 

先日、乾癬性関節炎の勉強会に参加してきましたので

内容を皆さんにシェアしたいと思います。

 

 

関節リウマチにそっくりな症状だけど全くの別物

 

皮膚疾患の1つである乾癬。

その中の関節炎症を合併する病気の事を乾癬性関節炎(PsA)と言います。

(関節症性乾癬と乾癬性関節炎は同じものです)

 

その症状は関節リウマチをほぼほぼそっくりな症状で

・手足の指全体が腫れてソーセージ様になる(足趾炎)

・関節の炎症は手足の指先に多く、腫れや痛みを伴う(末梢関節炎)

・朝の起床時に首や腰などに痛みやこわばりが強く、動き始めると軽快する(体軸関節炎)

 

症状を見れば見るほど

リウマチにそっくりな症状で

リウマチの治療をしていても変化がない場合に疑われることがあります。

 

特徴として

・爪病変(爪の変色、肥厚、剥離、陥凹など)

 

 

 

 

 

 

 

 

引用:爪の病気 Q21 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)

 

・皮膚病変(紅斑や落宵、鱗宵を伴うことがある)があるため、

 

 

 

 

 

 

 

 

引用:乾癬 Q1 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会) (dermatol.or.jp)

 

皮膚科に受診をして、皮膚や爪の治療をしていく中で発覚するケースや

先にあげたリウマチの治療中に発覚するケースは多いそうです。

 

 

関節リウマチが10に対して乾癬性関節炎は1程度の割合で

患者数は少ないものの生活への影響・障害はリウマチよりも高い病気です

 

 

 

炎症が起きる場所はリウマチとは異なります

リウマチは関節の中の滑膜に炎症を起こすのに対して

乾癬性関節炎はIL-17A(インターロイキン-17A)という物質が原因で

炎症を起こして筋・腱が骨に付着する部分で炎症を起こしてくるのが特徴です

 

 

診察室以外で発覚する場合もある

 

筋・腱が骨に付着する部分で炎症が起き痛みや変形を起こしてくるので

通常の関節の痛みと同様にリハビリをしている患者さんの中にも

乾癬性関節炎だったというケースもあるようです。

 

リハビリでストレッチしてもらうからと薄着になったときに

皮膚症状がちらっと見えて分かったこともあると勉強会で教えていただきました。

 

 

指が痛い・膝が痛い などの関節の痛みで整形外科に受診をして

痛い部位を中心にどうして痛みがでているのか、

生活を妨げているのか、を考えていきますが

 

服の下に隠れている皮膚の病変や

靴下で見えない爪の病変などがあると

乾癬性関節炎の可能性も考えなくてはいけません。

 

 

すぐに発覚するケースもあれば

あらゆる治療をしてもよくならず、

最終的にわかるケースも少なくないようです。

 

 

診察での医師・看護師

リハビリでの理学療法士・作業療法士・柔道整復師

鍼灸院での鍼灸あんまマッサージ師

窓口での受付スタッフ

 

どんな小さな症状でも見過ごさずに観察する意識が必要で、

 

患者様の細かい観察をして

全ての職種・スタッフ同士で情報連携することが

こういった、見つけにくい乾癬性関節炎を見逃さない方法の一つとも感じました。

 

 

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