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いきいき支援センター講習会

[2022.05.11]

4月21日

 

いきいき支援センターでケアマネージャーさん対象の講義を行いました。

世界でもトップレベルの高齢化が進む日本

 

内容はリハビリについてです。

日本は世界でもトップレベルの高齢化が進んでいます。要介護の状態になる理由として無視できないのが転倒、骨折、運動機能の低下、認知症などがあります。

運動機能の低下や骨粗鬆症、認知症が進んでくると容易に転倒、骨折を起こしやすくなり、それが原因で自宅で生活することができなくなってしまう可能性が高くなります。

運動とストレッチをどう取り入れるか?

運動量が減ってきた段階で早めにリハビリの介入をすることで運動機能の低下を予防することができる可能性があります。厚生労働省の運動施策の推進として運動排気が少しはずむ程度の中強度の運動(ウォーキングや水泳、ラジオ体操など)を週2回以上、一回30分以上を習慣化すると良いとされています。

高齢者に肩に対してはストレッチや体操を一日10分程度、散歩やウォーキングを一日20分程度、下肢及び体幹部の筋力トレーニングを1週間に2回程度のいずれかの運動を年齢や身体能力に応じて行うことが推奨されています。1000歩歩くと時間として10分、距離として600〜700メートル、消費カロリーは300キロカロリー程度と言われています。

どうやっていいのか分からないときこそリハビリ

これらの運動量が確保できない時は理学療法を始めることを考えても良い段階の可能性があります。

リハビリテーションとは基本動作の回復を通して日常生活の自立、あるいは介助の軽減を図るために運動療法、物理療法、日常生活動作練習、装具療法などを組み合わせて行います。

理学療法を行う上で大事なことは機能回復だけでなく人間らしく生きる機能の回復や自分らしく生きることへの意欲の回復です。そのために運動をしていくことは不可欠なことなのです。

リハビリ=機能回復

リハビリはよくマッサージと呼ぶ方がいらっしゃいますが、リハビリ≠マッサージです。

マッサージだけでは機能回復は期待できません。筋力は人につけてもらうことはできません。明日も自分の足で立つためには能動的な運動が大切です。

ただし、運動しやすくするためにマッサージの手技を行いながら理学療法を行うことはあります。

リハビリに適応される保険は医療保険と介護保険があります。

医療保険は疾患の発症直後から、回復を目的として行い、日数に制限があります。介護保険のリハビリは日常生活全般をリハビリと捉えた機能維持を目的としており、長期のリハビリには介護保険の方が向いています。

ケアマネさんにお伝えした想い

当院の介護保険を使った通所リハビリの理念をご紹介します。

「あなたの介助が利用者様の機能を奪っています」

日本人の美徳としてやってあげることが良いとされていますが、果たしてそうでしょうか?やってあげる方の自己満足ではないでしょうか?靴や服は自分で履けますし、自分でやらずに済むと人間は楽な方に進んでいきます。当事業(リハビリ)は少し不親切の方が、自分で考え、実行する力を維持させることを目的としています。実際そういった方の方が能力の維持期間も長く、改善率も高くなってる傾向にあります。

2040年には65歳を迎える人のうち、女性の2割が100歳まで生きるとする推計を発表しました。今まででは考えられないほど高齢社会となりますのでやはり認知症、運動機能の低下、骨粗鬆症による骨折が問題になってくることは間違いありません。

運動は認知症の発症リスクを減らすと言われています。認知機能に問題のない4615名の高齢者を5年間追跡調査した研究ではウォーキングよりも高強度の運動を週3回以上行っていた高齢者は運動習慣のない高齢者より認知症の発症リスクが低かったという調査結果があります。

また、認知症の方は転倒のリスクが高く、アルツハイマー型認知症の方は骨密度が低い傾向があることもわかっています。

つまり、認知症があると骨折リスクが上がります。

運動は認知症の予防になることがわかっておりますし、骨に力が加わるため、骨粗鬆症の予防効果もあります。また、運動機能が上がれば転倒のリスクも減ります。

日常生活動作における運動に加えて30分以上の運動を週に2回以上行う習慣をつけることがお勧めです。

早速ウォーキングに出かけるのはいかがですか?  

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