折れてしまった向日葵は、転んで骨折した骨に似ている?
今日は、昨年の夏にあったちょっと切ない出来事から、
骨粗鬆症についてお話ししてみようと思います。
向日葵が折れてしまった夏の日
ある夏の日、庭に咲いた1本の向日葵🌻🌻
添え木をして、水やりも欠かさず大事に育てていたのに、
ある日ふとした風にあおられて、「ポキッ」と折れてしまいました。
「丈夫そうだったのに、なんでこんなに簡単に…?」
そんなふうに思ったとき、ふと頭に浮かんだのは人の骨のことでした。
骨粗鬆症があると、思ったより簡単に骨が折れてしまいます🦴
整形外科には、骨折で受診される方が多くいらっしゃいます。
その中でよく聞かれるのが、こんなお声です。
「食事も運動もある程度気をつけていたのに…」
「今まで転んでも骨折なんかしたことなかったのに、なんでだろう…?」
実はその裏には、「骨粗鬆症(こつそしょうしょう)」が隠れていることが多いのです。
骨粗鬆症は、骨がスカスカになり、折れやすくなる病気です。
特に女性に多く、閉経後のホルモンバランスの変化が大きな要因と言われています。
「こんなことで?」と思うような日常動作でも骨折することがあります。
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椅子に少し勢いよく座った
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ベッドから起き上がろうとしたとき
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キッチンで洗い物をしていて腰が痛くなった
普段なら問題ない動作でも、
骨がもろくなっていると骨折してしまうことがあるのです。
「私は骨太だから大丈夫」は危ない思い込みかも…
「昔から骨が丈夫って言われてた」
「転んでも今までは折れなかったから平気」
そう思っている方も多いのですが
それ、たまたま運がよかっただけかもしれません。
次に同じように転んだとき、骨折してしまう可能性は十分にあります。
次のようなサイン、思い当たる方はいませんか?
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半年に1回以上、転倒している
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最近つまずきやすい
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歩くスピードがゆっくりになった気がする
このような兆候がある方は、転倒リスクが高くなっている状態です。
🔄転倒と骨粗鬆症の悪循環🔄
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転びやすくなる
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歩く速度が遅くなる
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筋力・瞬発力・バランス力が落ちる
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運動量が減る
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骨に刺激が入らない
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骨がもろくなる(=骨粗鬆症)
こうしたサイクルに入ってしまうと、
どんどん転びやすく、骨折しやすい体になってしまいます。
筋肉を保つことが、骨折予防につながります!🏃♀️
筋力をつけることは、転倒の予防になり、
ひいては骨折の予防につながります。
「歩く」「軽いスクワット」「バランス運動」など、
無理のない範囲で少しずつ体を動かす習慣をつけていきましょう。
骨折した場合、
整形外科ではギプスなどで骨を固定する治療を行います。
でも、固定するとどうしても筋力は落ちてしまいます。
もともと筋力が少ない方だと、その影響がより大きく、
骨折後のリハビリがつらくなったり、再転倒のリスクが高くなることもあります。
向日葵のように、元気に咲いていたのに、ある日突然折れてしまう。
骨もそれと同じです。
「今は大丈夫」と思っていても、
今のうちから備えておくことが、未来の健康につながります。
「運動はちょっと苦手…」という方も、
ぜひ一度、医師や理学療法士にご相談くださいね。
ご自身のペースで無理なく始めていきましょう!