下肢、足のしびれ原因
下肢のしびれ、痛みにについてお困りの患者様に多くお会いします。
特に大腿部、下腿部、足部(右図参照)についてご相談を受けます。
皆様の中にもご経験ある方がおられるのではないでしょうか?
今回はこれについて簡単にまとめてみました。
原因として、主に神経性と血管性があります。その他には、筋肉、骨、腫瘍からの痛みがあります。
神経は、腰椎内にある神経の原因があり、腰椎椎間板ヘルニア、腰部脊柱管狭窄症、その部位の神経腫瘍などがあります。
血管では糖尿病や血管が狭くなるために起こる閉塞性動脈症があります。
腰椎椎間板ヘルニアと腰部脊柱管狭窄症は大腿から足部まで広い範囲で
痛みしびれが出ることがあります。
へリニアでは動くときと動いていない安静時にも痛みがでることが多いです。
一方、腰部脊柱管狭窄症は運動時痛に痛みがでます。
特に代表的な痛みとして間欠性跛行(かんけつせいはこう)があります。これは
歩くときに大腿部、下腿部、足部にしびれ痛みがでます。立ち止まったり、椅子などで座ると痛みがなくなります
症状から治療を開始しますが、必要時MRI検査を行い、レントゲンでは見ることができない神経や椎間板を確認します。
腰部脊柱管狭窄症の治療は、内服、点滴、運動器リハビリなどが行われます。
内服、点滴では脊柱管が狭くなり、神経にストレスがかかるために、神経周囲の血流を改善する薬を使用します。
また、漢方薬も使われます。
。保存治療を行っても20メートルほどしか連続して歩行できない場合には、手術について相談をするひつようがあります。脊椎専門外来へ相談受診をお勧めします。
閉塞性動脈症ではABI検査を行います。
ABI検査は京命クリニックでも測定できます。
上肢と下肢の血圧を同時にはかり、下肢の動脈硬化や動脈の狭窄の有無を確認します。
測定時間は約5分で痛みは特にありません。その日に結果をお伝えできます。
その他、腰椎から遠位にある神経が原因の場合があります。
臀部、股関節部、大腿部、下肢、足の神経の損傷があります。
外傷、圧迫などの外側からの原因
腫瘍、筋膜による刺激、内出血などの内側があります。
外側大腿皮神経障害による太ももの外側の皮膚知覚にしびれがでます
腰椎脊柱管狭窄症により神経が圧迫、刺激をうけると
神経の一部が坐骨神経につながり、その後、前述した総腓骨神経、脛骨神経を通して足底、つま先まで
症状が現れます。
総腓骨神経障害 脛の痛みとしびれがある
膝の外側の皮下を通ります。皮膚との骨間で刺激を受けやすい。
下腿から足底までしびれ痛みが現れます
モートン病 足底のしびれ、痛み 特に第3足趾、第4足趾の間に好発します
神経が圧迫されると痛みが生じあす。長期化すると神経腫となり、悪化します。
脊髄腫瘍、心臓、腎臓などの内科疾患、がん、帯状疱疹などでも足の裏のしびれが起きることがあります。
大腿部から足底までつながる広い神経症状、その一部の神経症状が出現するには、原因の
鑑別が必要です。 腰椎ヘルニア、脊柱管狭窄症は代表的ですが、それ以外にも
可能性があります。また、複数の疾患が合併しているケースも少なうありません。
外来へご相談ください。