京命ブログ
長引く痛み(慢性疼痛)の治療法(2020.08.25更新) 日本中で、何らかの痛みに対して治療をうけている人数は、 2015年以降の5年間で約1.5倍に増加しています。 痛みとはなぜ起きるのでしょうか? もとは、危険な状態から体を守るため警告信号として存在します。 痛みは主観的なものであり、個人差が大きいものです。 身を守るはずの働き自体に不都合を生じます。 多くは、治療に応じて痛みは改善します。 しかし、一部では治療をしても改善が乏しく、長期化します。 特に、腰痛、肩痛、膝痛が慢性痛になりやすくなります。 近年、痛みのメカニズムが徐々に分かるようになってきました。 長期化する痛みについても治療選択肢が増えています。 今回は、長引く痛みについて整頓します。 痛み種類➡急性、慢性 お困りの方に対して、慢性疼痛治療ガイドラインができました。 (リンクあり、クリックしてください))
慢性疼痛に悩む人:15~22%、5人に1人が慢性痛に困っています。 また、他の報告では、医学的に説明できない、 慢性疼痛例が30~53% これは日本全人口あたり:100万人に該当する 原因が明確です。 適切な安静、内服、局所麻酔などの治療に反応します。 順調に症状が改善していきます。 主に、整形外科疾患、外傷、手術後などが該当します。 改善が乏しく3~6か月以上の疼痛が継続する。 放置しないで、危険信号の疾患(red flagと言います) がないかについて確認をします。 診察所見を含め、追加確認・検査が必要な疾患に 悪性腫瘍、骨折、感染、心疾患、血流障害、骨壊死などがあります。 以前検査をしていても、現在の状況に応じたものを スクリーニング検査する必要があります。 血液検査やレントゲン・MRI画像検査など勿論、 専門医による診察、手術、入院加療が必要な場合は適切な専門外来へ ご紹介いたします。
例えば、背部の慢性痛の原因が、内科的疾患のこともあります。 以上にてred fragが確認されない時には 慢性疼痛について当院で加療を行っていきます。 また、交通事故後の治療にて慢性痛が起こるケースがあります。 交通外傷後の頚部外傷は起こりやすいですが、 一般的には治療と共に寛解します。
しかし、一部には慢性化し、多彩な症状が起きますので 他科とも協力して加療に臨みます→外傷性頚部症候群です。 関節リウマチが隠れているときがあります。 感覚過敏 :刺激により痛みが増強する :家族、学校、職場などの不満 :独自のくせや習慣がある痛みの原因となる。 例:歩き方、座位のくせ 睡眠不足 ➡筋緊張、疲れの改善困難から慢性痛、睡眠薬を安易に使わずに、 運動量、食事、嗜好品の改善へ 心理的要素 抑うつ、気分の落ち込み、不安、運動恐怖 性格要因 運動に対する不安や恐怖心が強く、または、かたよった考え方 例:0か100かの発想→適度に行うことができず一生懸命に行い過ぎる。 急性と比べ改善することが難しくなります。 (リンクあり、クリックしてください)
運動療法と薬物治療はエビデンスがある報告がみられる 一般に急性疼痛で使う内服:抗炎症剤などでは 効果が期待ができない。徐々に減量していく 慢性疼痛の中心になる内服は以下になります。 ▽オピオイド鎮痛薬、抗うつ薬、抗てんかん薬など 痛みが長期化している原因を確認し、その部位に 効果的な薬を処方します。 例えば、痛みを過敏に感じてしまうこと、 痛みを感じる部分に原因があります。 その部位に効果がある薬にする必要があります。 効果判断には数週間以上、使用する必要があります。 数日で中止すると、効果判断ができませんので、 診察時に医師と十分相談します。
▽漢方薬 しかし、漢方薬が有効なことがあります。 単独ではなく、前述の内服、神経ブロック等と併用使用することが有効である。 西洋薬は冷やす効果の薬はあるが、温める効果薬は選択肢が極めて少ない。 漢方薬は、体中から温める効果により痛みが軽くする。 冷えがある人は、鎮痛薬や神経ブロックの効果が出にくい。 麻黄附子細辛湯などを利用。
漢方薬の利点は、高齢者、子供、運転、仕事をする時間帯にも 眠気を気にすることなく使用することができる利点があります。 運動、筋肉増強により痛み改善効果があり、運動による 痛み改善のデータが確認されています。 一般的にはリハビリにより疼痛改善の効果があります。 しかし、慢性痛では効果が乏しいことがあります。 生活習慣の分析、運動する意味について説明します。
動かさないことは結果的に痛みが慢性化する。 痛みを過度に解釈すると、動かすことに恐怖心を持つことになる。 無理のない小さなゴールの積み重ねを続ける。 患者様自身に応じたアプローチを続けます。 京命クリニックにご相談ください。 早期に痛みを改善し、慢性疼痛を作らないことは大切です。 内科疾患など他の原因についても再考が必要で、 痛みに対して大変デリケートである状況を理解し 生活状況、精神面からの運動アプローチが必要です。
痛み拘り過ぎず、早期に日常生活に戻ることを目指し 急性疼痛とは別の疾患として治療していきます。
厚生労働省:慢性痛への対策研究
(Creed F unexclained symptoms に報告あります)急性疼痛について
慢性疼痛
慢性疼痛で注意すること
(当院ホームページご紹介施設を参照ください)その他の原因となるもの
生活環境
生活習慣慢性疼痛の既往がある
慢性疼痛の治療方法?
急性疼痛で一般的に使用する治療薬に反応しない。慢性疼痛のリハビリ:急性疼痛と異なるアプローチが重要。
運動には、痛みを改善する効果があります。
メンタルからのアプローチが重要
患者が痛みを自分でマネージメントすることをゴールとする。まとめ