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脊椎・脊髄外科

背骨は横から見るとS字の様な湾曲をしていて、専門的には脊柱(せきちゅう)と言います。脊柱は脊椎という骨が積み木ブロックのように積みあがっていて、首は7個、胸の部分は12個、腰は5個、仙椎、尾椎から成り立っています。

椎骨にはリング状になった椎体があり、椎骨どうしを結んでいる脊椎との間にはクッションの役目をする椎間板があります。

また、リング状になった椎体の部分からは太い神経が走っている脊柱管があります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頸椎、胸椎、腰椎、仙骨、尾骨、これらの骨が積み重なって、体を支えながら動いています。この26個の脊椎が均等にバランスよく動いていればその1つ1つに負荷が分散されますが、均等に動かなくなった途端にその均衡が崩れてしまいます。

 

気付かぬうちに日常生活において、脊椎へストレスをかけている場面は多くあります。

 

腰椎が動く分量が多ければ腰に負荷がかかります。

例えば、その時に腰の筋肉が過剰に働き筋肉が硬くなって血流が悪くなれば筋肉が原因で腰痛になります。

例えば、その時に椎間板が繰り返し圧縮ストレスが加わって潰れてしまえば椎間板ヘルニアとして症状がでます。

立っている時の姿勢で反り腰や猫背気味であれば腰椎の動く分量が多くなりますし、前屈動作をした時にもその様子が観察れます。日常生活の動き方の癖が脊柱に知らない間に負担をかけています。

 

 

圧迫骨折

高齢者に多い骨折の1つです。

転倒や重い物を持ち上げた時、ドスンと座るだけでも発生することがあります。骨粗鬆症がベースにあると何気ない日常生活の動作で圧迫骨折が発生していることもあります。

なので、いつもの腰痛だからシップでもは貼っておこうと思った腰痛が圧迫骨折だったケースも多く経験します。

治療としては体幹が前傾にならないようにギプスで固定し、骨が癒合できるようにコルセットを3~4か月着用します。

前かがみの姿勢になると圧壊と言ってほかの椎体の圧迫骨折を引き起こす可能性があるので骨折の状況にもよりますが、骨折が発覚して2~3か月経過時点でリハビリを開始し背筋や下肢の強化積極的に行います。

ただの腰痛だと思い込んで放っておくと、治療が遅れて悪化する可能性が考えられますので、早期受診、早期治療が大切です。

また、同時進行で骨粗鬆症の治療もスタートしていきます。

骨粗鬆症治療について

 

腰椎分離症

成長期のスポーツをしている方に多いです。腰を反ったり、捻ったり繰り返しのスポーツ動作のストレスで起きます。

腰椎分離症は大きく、初期・進行期・終末期の3つの病期に分類されます。

初期の段階では症状に気づかないことが多く、軽い腰痛だと思ってしまうことがあります。

スポーツ以外でも長時間の同じ姿勢や中腰など腰に負担がかかる動作でも痛みを感じます。

分離症の進行を調べるには、MRI検査やCT検査を行う場合があります。

初期から進行期では、コルセットを用いて安静を図ります。初期に分離症がわかった場合には硬性コルセットを着用し、スポーツは約2~3か月休止します。痛みに応じて、消炎鎮痛剤や湿布薬を処方します。

リハビリテーションでは、腰部を安定させるために体幹の機能を高め、

大腿部の前側と後側の柔軟性、殿部の筋力を強化したりしていきます。

 

椎間板ヘルニア

椎間板ヘルニアの症状は腰部痛からはじまり、臀部や脚に痺れや痛みを生じることがあります。

椎間板の内部にある髄核というゼリー状の組織が一部飛び出して、神経を圧迫しおこるのが椎間板ヘルニアです。中でも、一番多く症状としてあげられるのが、臀部の痛みや太ももの裏の痛みです。その他にも、足の力が入りにくいなどもあげられます。ひどい場合は、膀胱直腸障害(頻尿、残尿感などの症状がでてくる可能性もあります。

 

脊柱管狭窄症

脊柱管狭窄症は、頸椎や腰椎で発症することが多い疾患です。

頸椎に生じた場合には手足のしびれや運動障害などの症状があります。

腰椎の脊柱管狭窄症では、腰部から足にかけのしびれや痛みが出現します。

歩いていると、お尻や脚に痛みやしびれを感じはじめ、少し休むと楽になり、また歩き始めると再度痛みや、しびれが出現し(間歇性跛行)とよばれる症状がよくみられます。

間欠性跛行の症状は神経が圧迫される部位によって異なります。

馬尾型

両下肢のしびれやだるさ、膀胱直腸障害(頻尿、残尿感、便秘)など生じます。

血流障害が起こり、変性します。

神経根型

殿部や脚にかけてのしびれやピリピリする痛みがあります。

症状が悪化すると下肢の筋力低下を認めることもあります。

 

頸椎症

頸椎の加齢や椎間板変性などにより、頸部の痛みが出現したものを総称して頚椎症と言います。

神経根や脊髄が圧迫され、頸部や肩甲骨周囲に痛みや、頚肩から腕や手にかけての痛みやしびれを生じることもあります。

頸椎症性脊髄症

頸椎症性脊髄症とは、加齢により椎間板の変性が進み、骨がとげ状に大きくなって骨棘が形成することや、靱帯が厚く硬くなることで、脊柱管にある脊髄が圧迫され、四肢(両脚の手足)に痛みやしびれ、運動障害を生じます。

頸椎症性神経根症

頸椎の変性(椎間板ヘルニア・骨棘形成など)により、椎間孔の狭窄が生じ、神経根が圧迫され、主に片側に痛みやしびれが生じます。

 

 

治療法

・生活指導:日常生活での姿勢や動作

・消炎鎮痛剤(内服、外用)

・トリガー注射、ブロック注射

リハビリ:筋力訓練・可動域訓練・ストレッチ・歩行訓練、物理療法など

・装具療法(コルセット)

また当院では、東洋医学も導入しており、症状緩和が著しくない場合には鍼灸あん摩マッサージも行っております。

 

治療を行っていても日常生活に支障をきたすような症状でお困りの方は脊椎専門医を受診し、確実な診断を受けることをお勧めします。

また、近隣の病院と連携をとり、MRI検査やCT検査を追加する場合もあります。

 

脊椎の疾患の場合リハビリでは

・患部(症状がある部位)に対するリハビリ

・患部外(症状がないけど問題になっている部位)

を同時進行して負荷がかかっている部位のストレスを軽減させ疼痛・痺れなどの症状を改善へと向かっていきます。

あくまでも椎間板ヘルニアを治したり、狭窄症の狭窄部位を広げたり、分離症の骨折を治したりといったことではないという事をご理解ください。

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