KYOMEI BLOG
第2回痛風・高尿酸血症 ~どんな人に起こりやすい?~
年齢・性別・痛む場所・アルコールとの関係
前回は、実際の痛風発作の症例をもとに、痛風ではどのような症状が起こるのかについてお話しました。
第1回 痛風・高尿酸血症 ~外傷がないのに、歩けないほど痛い~
突然の強い痛みや腫れ、赤みが出ても、
「どこかで足を捻ったのかな?」
と考えて、しばらく様子をみてしまう方もいらっしゃいます。
では、痛風はどのような人に起こりやすいのでしょうか?
今回は、年齢や性別、痛みが出やすい場所、そしてアルコールとの関係についてお話します。
痛風は男性に多い病気です
痛風は、男性に多くみられる病気です。
女性に痛風が起こることは比較的少ないものの、決して「女性には起こらない病気」ではありません。
女性でも、尿酸値が高い方やその他のリスクがある方では、痛風を発症することがあります。
「女性だから大丈夫」と思わず、健康診断などで尿酸値を確認しておくことが大切です。
30代からは特に注意しましょう
最近では、20代・30代でも痛風がみられるようになっています。
特に30歳を過ぎた頃からは、少し意識しておきたいところです。
その背景には、
-
食生活の変化
-
運動不足
-
飲酒
-
ストレス
-
体重増加
など、さまざまな生活習慣が関係していると考えられています。
痛風は、発作が起こるまで自覚症状がないことも少なくありません。
「自分はまだ若いから大丈夫」
と思っていても、尿酸値が高くなっていることがあります。
そのため、健康診断などの機会に尿酸値を確認することをおすすめします。
痛風は「足の親指」だけではありません
前回もお話したように、痛風と聞くと、
「足の親指が痛くなる病気」
というイメージを持っている方が多いのではないでしょうか。
確かに、足の親指の付け根は痛風発作が起こりやすい代表的な場所です。
しかし、痛風は足の親指だけに起こるわけではありません。
例えば、
-
足の甲
-
足首の周囲
-
膝
-
肘
などに発作が起こることもあります。
突然、関節が赤く腫れて、熱を持ち、強い痛みが出た場合には、
「足の親指じゃないから痛風ではない」
と自己判断しないことが大切です。
お酒と痛風には関係があります
痛風についてお話するとき、避けて通れないのが「アルコール」です。
「ビールにはプリン体が多いから、ビールだけ気をつければいい」
と思っている方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、注意したいのはビールだけではありません。
アルコールそのものが尿酸の産生や排泄に影響するため、飲酒量が多いほど痛風発作のリスクが高くなります。
では、「1日にどのくらいなら飲んでもいいのでしょうか?」
診察でも、よく質問を受けます。
高尿酸血症や痛風の予防という点では、基本的に飲酒量は少ないほどよいと考えてください。
あくまで一つの目安として、
-
ビール:500mL程度
-
日本酒:1合程度
-
ワイン:グラス2杯程度
-
ウイスキー:60mL程度
などの量が挙げられます。
ただし、これは「この量なら毎日飲んでも問題ない」という意味ではありません。
体格や体質、尿酸値、飲酒頻度などによっても異なります。
特に暑い季節になると、冷たいビールを飲む機会も増えると思います。
「今日は暑かったから、もう一杯!」
となりすぎないよう、飲酒量には十分注意しましょう。
食事や運動も関係します
痛風を予防するためには、アルコールだけではなく、普段の食事や運動、体重なども大切です。
食べ過ぎていないか。
運動不足になっていないか。
体重が少しずつ増えていないか。
一度、ご自身の生活習慣を振り返ってみましょう。
また、暑い季節には汗をかくことで体内の水分が不足しやすくなります。
脱水を避けるためにも、水や無糖のお茶などをこまめに飲むことを意識しましょう。
「痛くなってから」ではなく、痛くなる前に
痛風発作は、突然起こります。
しかし、発作が起こるまで尿酸値が高いことに気づかない方も少なくありません。
特に、30代以降で、
-
お酒を飲む機会が多い
-
運動不足である
-
体重が増えてきた
- 健康診断で尿酸値が高いと言われた
という方は、一度生活習慣を見直してみましょう。
痛風は、発作が起こってから慌てるのではなく、発作が起こる前から対策することが大切です。
次回は「痛みが治ったあと」の話です
ここまで、痛風が起こりやすい人の特徴や、痛みが出やすい場所、アルコールとの関係についてお話しました。
では、痛風発作が起こって治療を受け、痛みがなくなったら……
もう治ったのでしょうか?
実は、ここが痛風治療でとても大切なポイントです。
痛みがなくなると、
「もう大丈夫」と思ってしまいがちです。
しかし、痛風発作の痛みが治まったことと、高尿酸血症が改善したことは同じではありません。
次回は、「痛みが治ったあとも、なぜ治療が必要なのか」についてお話します。