関節リウマチ
診療体制
当院は、リウマチ専門医による専門的な診療を行なっております。
関節リウマチは、関節病変のみならず、心臓、肺、腎臓、消化管、神経などの全身臓器に合併症を来たします。関節炎の治療だけでなく、こうした合併症の検索、治療がとても重要です。当院は、基幹病院や専門施設と連携しながら治療を行っています。
関節リウマチは、現在は使用できる薬剤が豊富にあり、従来の抗リウマチ薬で十分に効果が得られなくても、新しい薬剤を使うことで、痛みから解放され、関節破壊を抑えられるケースが多くみられるようになりました。しかし、新しい薬剤には、副作用もあり、常に注意しながら、投与する必要があります。当院は、十分な経験を元に、生物学的製剤や免疫抑制剤を含む積極的な治療を行なっております。
その痛みは、関節リウマチかもしれません。
関節の痛みは、リウマチを除外することも重要です。転んだ、ぶつけた、捻ったなど、明らかな原因がない関節痛が続く時は、リウマチ専門医を受診することも大切です。関節痛には様々な疾患がありますが、その中で関節リウマチは、早期診断・早期治療をすることで、その後の治療効果に大きく影響しますので、関節が痛む場合は「リウマチではない」ことを診断してもらうことも大切なのです。
リウマチの初期症状
朝のこわばり
関節リウマチの代表的な初期症状としては、「朝のこわばり」です。こわばりとは、関節が動かしにくい症状で、重いものを持った後に、しばらく手が曲げにくくなったり、手が開きにくくなるような感覚と似ています。こわばりは、体を動かしているうちに徐々にやわらいでいきますが、炎症の度合いによっては症状に違いがあります。炎症が軽い場合は、指を数回曲げ伸ばしすると改善していきます。しかし炎症が進行してくると、数十分、数時間、さらには1日中続くこともあります。こわばりが15分~1時間以上続く場合は、関節リウマチが疑われます。
手指関節の腫れ
関節リウマチの症状は多くの場合、指の関節から始まります。特に手指の第2・第3関節の痛みと腫れから始まることが多くみられます。
※第2・第3関節以外の関節から症状が出る場合もあります。
リウマチは発病後2年以内の治療が重要
リウマチは、発症2年以内(特に6か月以内)に30%近く関節破壊が進行することが分かってきました。そして5~10年で関節の変形が起こります。
適切な治療をしないと関節破壊は進行し、元の関節には戻らなくなってしまいます。そうならないためにも、早期にリウマチを発見し、適切な治療を開始することがとても重要になります。
超音波検査でリウマチを早期に診断します。
リウマチは関節を破壊する病気ですが、レントゲンで関節の破壊を認めてから診断するのでは早期発見にならず、リウマチが進行してしまうケースがあります。
当院は、関節エコーを行うことによって、関節が破壊する前のリウマチの早期診断に力をいれております。関節エコーでは、関節の腫れ、炎症や滑膜の肥厚をみることができ、関節が破壊する前のリウマチも診断できます。