京命ブログ
ビオチンの効果って?(2023.03.18更新) 現在プラセンタ(メルスモン)注射が出荷停止となり、 当院でも在庫が少なくなっている状況です。 そこでプラセンタに似ている効果がある ビタミン剤のビオチンについてご紹介させていただきます。 ビオチンとはビタミンB群の一種であり、お肌や髪の健康に欠かせない成分です。 ビオチンを摂取することで次のような効果が期待されます。 ①疲労回復 エネルギー源である糖質や脂質、たんぱく質をエネルギーに変換する役割、 反対にこれらの合成をサポートする役割があるため、疲労回復効果が期待されます。 ②皮膚や髪の毛の健康維持をサポート 皮膚や髪の毛などはたんぱく質が主成分です。 ビオチンは食事から摂取したたんぱく質の分解を促して吸収し、 体内での合成に関わっています。 ビオチンが不足すると、肌荒れや脱毛などが起こりやすくなります。 ③皮膚炎を改善 ビオチンには皮膚の炎症やかゆみの原因物質の 「ヒスタミン」という成分が作られるのを抑える働きがあります。 ヒスタミンの産生を抑え、さらに尿から排泄する作用があることがわかっています。 たとえば、アトピー性皮膚炎はさまざまな原因により 皮膚に強いかゆみや湿疹が起こる病気です。 多くの原因が考えられますが、アレルギーが原因の場合、体内に原因物質が入ってくると、 「ヒスタミン」が体内に放出されることによって皮膚の炎症やかゆみが起こります。 そのため、ビオチンはアトピー性皮膚炎の治療薬としても利用されています。 さらに、ヒスタミンはアトピーだけでなく、 多くのアレルギーや花粉症などの原因にもなっています。 ビオチンを摂ることでアレルギー症状が緩和される効果にも期待が寄せられています。 ビオチンはサプリメントなどで摂取することも出来ますが、 よりその効果を得るには注射が最適です。 水溶性ビタミンであるビオチンは 一度に大量に摂取しても体内に蓄積することは出来ないため、 しっかりと効果を出すには定期的な注射が効果的です。 〈おすすめ頻度〉 1週間に1回 〈副作用〉 注射部位の痛み、腫れ、内出血 〈注意〉 生の卵白を多量に長期間摂ることで、 ビオチン欠乏症になる可能性があると言われています。 これは、卵白に含まれているアビジンという成分がビオチンと強く結合し、 体内への吸収を妨げてしまうからです。 ただし、1日に5~6個以上という量を食べ続けることによる影響ですので、 適量であれば卵白を食べたからと言ってビオチン欠乏症になることはありません。 当院のビタミン外来でも接種可能ですので、 気になる方はぜひお近くのスタッフまでお声がけください。